健康・生活

副交感神経が優位になるお風呂の入り方。熱すぎてもぬる過ぎてもダメだった!?

 

副交感神経お風呂

身体の不調を改善するのに効果的なお風呂の入り方で「和温療法」というものがあります。

 

和温療法とは、摂氏60℃の均等低温サウナで全身を15分間温めたあと、30分間の安静保温(毛布で体を包む)を行い、最後に、発汗した分の水分を補給するという治療法です。

 

体をじっくり温めて、深部体温を平均1度上昇させることで、さまざま効果が生まれるそうです。

 

この和温療法を行うと、全身の血管機能が改善し、動脈・静脈が拡張して血管抵抗が低下するため、心臓の負担が軽減し、血液を大動脈へ送り出しやすくなるとのことです。

 

この和温療法は、医師が治療として行うものですが、一般の家庭でも入浴法を工夫することで、同じ効果を実感することができます。

 

自宅でできる和温療法のやり方

では実際自宅で和音療法をやってみましょう♪

準備と実践

1. 脱衣所を温めておく

まず、入浴前に、脱衣所と浴室を温めておきます。

寒い場所で裸になると、全身の血管が急激に収縮して、血圧が上がってしまいますので注意が必要です。

 

2. 湯船にお湯を張る

 

湯船に張るお湯は、つかったとき、しみじみと「ああ、いい湯だなぁ~」と感じる温度が最適です。

個人差がありますので、一律には何度と決めてしまうことはできませんが、通常は40~41℃です。

 

実際に湯船につかってみてから自分に適した温度に後から調整しても構いません。

 

熱いお湯に我慢してつかることは逆効果でまた、ぬる過ぎるお湯も効果は期待できませんので注意してください

 

3. 湯船にじっくりつかる

自分が気持ちいいと感じる温度のお湯にじっくりつかり「気持ちいい」と感じることで、心身を休息モードにする副交感神経が優位になります。

その結果、血管が拡張して血流が良くなり、血圧は下がります。

 

逆に熱すぎたり、ぬる過ぎたり、不快と感じる温度につかっているだけで、交感神経が緊張して、血管が縮小して血管抵抗は上昇し、血圧が上がってしまいます。

自分が「いい湯だな~」と感じる温度につかるようにしてください。

 

湯船につかる時間の目安としては、最低でも10分はほしいところです。

 

もし、10分も湯船につかることが苦痛と感じる場合は、かえってそれがストレスとなり交感神経を緊張させてしまいますので、そんなときは、香りのいい入浴剤を入れたり、好きな音楽をかけたり、雑誌を眺めたりして、入浴を楽しむ工夫をしましょう。

 

ちなみに私の場合は、湯船につかりながら、マッサージをしたり音楽をかけて本を読んでます。

 

今ではこの時間が、何とも代えがたいくらい「至福」のひと時であり、一日の中で最も楽しみな時間です。

もし、それでも10分が苦痛のときは、途中で湯船から出ても構いません。

 

合計で10分を目指し、しっかり汗をかきましょう。

 

浅めのお湯の場合は、肩にタオルをのせ、ときどきタオルにお湯をかけたりして、肩が冷えないようにしてください

 

お風呂から上がったら、パジャマの上に何か羽織るものを着て、湯冷めしないようにしましょう。

そして、入浴後には必ず、200ml程度の水分を補給してください。

この入浴法は毎日行うのが理想的ですが、週に4~5回でも効果は期待できます。

 

この入浴法が効果的な理由

 

まずこの入浴法を続けると、血管機能が改善して全身への血流が促進し、血圧は低下します。

そしてこの入浴によって、深部体温が1度上がると、血管の内皮細胞から、NO(一酸化窒素)が分泌されます。

 

NOには、血管を各漁師、血管内の余分な塩分を排出する働きがあり、さらに新しい血管を増やすという優れた作用も持っています。

 

今ある血管が拡張し、新しい血管ができれば、血圧は下がります。理屈としては、氾濫しそうな川を拡張し、水路を増やすとことで、水流を安定させることと同じです。

ココがポイント

深部体温を高めることで、NO(一酸化窒素)の分泌量を増やし、血管拡張作用や血管新生作用が得られます。

 

さらに、深部体温を高めることで、HSP(ヒートショックプロテイン)という、さらに別の有効物質を分泌させます。

 

タナボー
そういえば最近、HSPで通話している人見かけないなぁ~

 

それ、PHSな・・・
にゃんぽこ

 

このHSPは、熱刺激によって誘発されるたんぱく質で、ストレスから体を守り、細胞の修復を促したり、細胞を元気にしたりします。

 

適温のお湯にじっくりつかることでHSPが発生し、ダメージを受けた血管が修復されます。この点から、高血圧の改善にも役立つと考えられます。

 

まとめ

和温療法の効果は以下の通りです。

  • 副交感神経を優位にする
  • 血管が拡張して、血圧が下がり血流が良くなる
  • 全身の血管機能の改善
  • NO(一酸化窒素)の分泌により、血管内の余分な塩分を排出し新しい血管を増やす
  • HSP(ヒートショックプロテイン)の分泌により、ストレスから体を守り、細胞の修復を促し、細胞を元気にする

 

和温療法のポイントとしては、「いい湯なだ~」と感じる湯船にじっくりつかることです。

 

忙しい日々を送っている人が多い中、なかなか湯船にじっくりつかる時間が取れないという方、また面倒くさいと思われる方もおられると思いますが、このたった10分間、湯船につかるというだけで得られる効果は絶大なものです。

 

体が健康でなければ仕事もプライベートも充実しないと思ません。ですので最低でもこの10分間は、できれば一日の中に取り入れていきたいものです。

 

もし最近、元気が出ない、体の疲れや不調を感じておられる方は、まずはこのじっくり湯船につかる「和温療法」から試してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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