エリオット波動の「第1波」をより早く見つければ利益を大きく獲ることが可能です。しかし通常、エリオット波動の第1波の定義は上昇トレンド→下降トレンドの場合、最高値を作った押し安値を下抜けしてからようやく第1波が確定するというものです。
しかしこれではエントリーのタイミングが遅く利幅が小さくなり、利大チャンスを逃す場合があります。ではどうすれば良いのか?それは「想定第1波」という概念です。
上の図を見てください。通常のエリオット波動でしたら第1波は、押し安値を下抜けした①の線になります。そして②(第2波)→③(第3波)となり、この一番伸びるといわれる第3派を取っていくのが通常のエリオット波動の概念です。しかしこの方法では第3派がそこから思ったように伸びないということがよくあります。
その理由は、手前でショートポジションを持った人の利確が3付近で入ることがあるからです。
赤丸でショートポジションを持った人は青丸で買い戻し(利確)する場合があります。
理由は、左青丸で「利確し損ねた人」が、再度、右青丸付近まで下落してきたときに利確する場合が多いからです。よって第3波が伸び切らないことがあるのです。
これを聞いた人は第3波が伸びなかったらそれはしょうがないと捉え、伸びるときだけ獲れば良いのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし実はこの第3波が伸び切らないということは結構ありがちで、多くの人は第3波を獲り損ないセオリー通りにいかない相場に嫌気をさして撤退していくのです。どの参考書でも第3波が伸びると明記してあるのにそ第3波が獲れないなら諦めてしまうのも当然でしょう。
ではどうすれば良いのか?
それは「想定第1波」という概念です。
上の図の赤線を想定第1波と仮定し、Wボトムで次の山が崩れてきたらショートを打ちます。
このように「想定第1波」を仮定することで利幅を大きく獲ることが可能になります。もちろん「想定」なので上手くいかないこともありますが、損切幅も小さく置けますので「損小利大」が可能になります。(損切は高値のちょっと上付近に置く)
今回はエリオット波動で第3波が大きく獲れない方に「想定第1波」という概念を持つことも大事だということをお伝えしました。
必ずしも押し安値を下抜けしてから第1波と捉えるより、押し安値は抜けていないが次の山が崩れてきた時(Wトップ)に「想定第1波」と仮定し先手を打つという方法も利益アップの武器となるので覚えておいて損はないでしょう。